今日、3月11日は‘ホーリー’(カラー・フェスティバル)、昨晩は各家庭で‘魔除けの火’を焚き、篝火に浮かぶ満月を楽しみつつ、朝を待つ。ホーリー祭は、年一回の‘無礼講の祭り’、カーストは無関係、老若男女も一切差別無く、誰彼構わず‘色付け合戦’となる。多くの旅行者も外人も巻き込まれる。色水をかけられた人、色粉を付けられた人は、今年は幸運に恵まれる、とされている。色を付けた者と、色を付けられた者が、笑顔で‘ハッピー・ホーリー’と祝い合う。インド中の皆が笑顔になる。インドでは‘春’を迎える祭りだが、日本人にとっては、暑く厳しい夏の到来である。‘色の祭り’‘愛の祭り’とも言われる。
色粉はスターチとハーブに香料を加えた物で、洗えば色は落ちると言うが、実際は洗っても中々落ちない。従い、色に染まった衣服は祭りの後で処分されることになる。古くなった衣服の‘衣替え’でもある。捨てても良い服を身に纏い、気兼ねせず、相手構わず、そこいら中の人と‘色付け’に興じ狂喜する。バケツや柄杓で色水をかけ、色水入り風船を投げ合う。最近は水鉄砲などの新手の玩具や、色粉だけでなく油性染料や蛍光染料、色つきの泥、‘牛糞’入りなど工夫された新手の着色剤も出てきている。年々新たな楽しみ方が考え出されているようだ。皆、狂人の如く笑い楽しみ騒ぎまくる。だが…。
何故、‘色の付け合い’であんなに狂喜するのか長年の謎であったが、やっと謎が解けた。この日だけは、宗教上禁じられている‘幻覚作用のある飲料’を飲むことが許される‘年に一度’の祭りである。多くの老若男女が‘幻覚作用のある飲み物’を飲み、酔っ払って勢いに乗って大騒ぎして楽しむ。‘バーング’と言う名前の、一種の幻覚作用のある植物の実をすりつぶして入れた甘いミルク状の飲み物で、‘バーング・ラッシー’などはポピュラーなようだ。実際飲んだことはないが、その植物の実は、多分、大麻の一種?だろう。飲んでから暫く経って幻覚症状が出てくるらしい。法律では禁じられていない弱い植物の実と言っているが…。実際は何だろうか? この‘バーング’以外にも、最近では朝から強いアルコールを飲んで騒ぐ若者も増えている。ウォッカ、ジン、ラム酒、カシュナッツを原料とした蒸留酒‘フェニー’などもある。ゴアの地酒で少々臭いが結構強い。だが、‘バーング’は年に一回のお祭り用の特別の飲み物らしい。宗教的意味合いもあるのだろう。
様々な色を顔や頭に塗りたぐった若者が、酔いに任せで騒ぎまくり、暴走族のように街中をバイクで突っ走る。‘べろんべろん’になっている者、‘へろへろ’になって笑っている者、老若男女皆ホーリーを楽しむ。少々危なっかしい状態になる。だが、年に一度だけ許される‘無礼講の日’、酔っ払いには、多少のことなら目をつぶって許し、春の到来を皆で楽しむ祭りである。‘日本の花見’と同じようなものだろう。見ているより参加するほうが面白い。ホーリーの日の街は、ホラー世界に変わる。だが、夕刻には正常に戻る。十分馬鹿騒ぎを満喫し、酔っ払って安らかに寝てしまうのだろう。春の祭りに酔い付き物、万国共通のようだ。
色粉の売り上げは全インド満遍なく増加傾向にあり、毎年平均約15%増加しているとの事。インドが成長している証でもある。‘祭り、良き哉’
ドサクサに紛れて、テロが起こる可能性をインド政府は危惧している。何も起きなければ良いが…。


by はぐれ雲
米露「兵器ビジネス活発化」・…