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インドの鉄道事情・・・起こるべくして起こった漏電火災・・・鉄道近代化に商機!

2008/08/02 19:32

 

 

インドで夜行寝台車が火事になり、32名の死者を含む多数の死傷者がでた。関係者は直ぐに「漏電が原因」と言っていたが、「さも有りなん」である。兎に角、一等車以外の客車・貨車は全て老朽化していると言って過言ではない。事故が起こらない方が不思議である。騙し騙し動かしているのが実態と言える。

 

インドの鉄道の歴史は古い。1853、ムンバイ~タネ間の約40kmが開通、その後、インドの輸出産品であった綿花・紅茶・石炭などを輸送する為、次々鉄道が施設された。2007年現在、インドの鉄道総距離数は63,140km、駅数は6,856アメリカロシア、カナダ、中国に次ぐ世界で5番目の鉄道国である。だが、問題は山積みである。

 

車両の老朽化も問題の一つであるが、それ以外に、軌幅(レールの幅)の問題がある。イギリスの植民地時代、イギリスは反英運動が統一される事を恐れ、徹底した分割統治を行った。その典型的な例が、鉄道の軌幅である。インドでは現在でも4種類の軌幅を持つ鉄道が混在している。広軌(1,676mm)、狭軌(1,000mm)、超狭軌(760mm610mm)、超狭軌は、世界遺産になっている、ダージリン・ヒマラヤ鉄道や、ニルギリ山岳鉄道、主に紅茶の輸送に使われている。

 

その次に、陸橋の問題がある。インド全土で約160,000箇所に鉄道用の陸橋があり、殆どが老朽化している。強度を高める鋼材などは殆ど使われない石製の石橋である。いつ何時崩壊しても不思議でない。インドの歴史的建築技術が高いせいか、そう頻繁には崩壊しないが、毎年数回は大事故となり、毎年数百人が巻き込まれ命を失っている。インド政府は、毎年3,000箇所の橋を修理・補強していると説明していたが、それでも53年かかる。其の内に再修理も再々修理も必要になるだろう。抜本策では間に合わない。当分の間、毎年大事故が発生するだろう。

 

ITが問題を複雑にする。ITに耐えられない鉄道運営が実態だからである。

 

一番の問題は、国営でインド最大の従業員を抱えるインド鉄道(Indian Railways、典型的な官僚的・インド的大組織である。この組織を何とかしないと、インドの近代化は遅れることになる。

 

インドには、100万人以上の人口を抱える大都市は60以上ある。その大都市の人口を合計しても2億人はならない。言い換えれば、95千万人が人口100万人以下の都市・町・村落に住んでいる。圧倒的に10,000人以下の村落が多い。インドの道路総距離は330km3倍の面積を有する中国が180km、インドの道路総距離は中国の1.8倍以上であり、それほどに村落数が多いという事だろう。町々・村々を鉄道で結びつける事はコスト的に無理がある。やはり道路を使った輸送が主力となる。今後、インドの経済成長の伸びに比例し、輸送量も増大し、輸送用の商用車の需要は、かなりのスピードで伸びるのは確実である。

 

当面の物流増加は商用車でカバーされるだろうが、鉄道による大量・安価輸送の重要性は年々高まって来ている。高速・大量輸送プロジェクトや都市交通・地下鉄ばかりでない。現在ある鉄道の近代化、レールの取替え・軌幅統一工事、車両近代化、陸橋建設、IT化、信号システム…、工事用の建設機械類の需要も増える。全てが新たなビジネスチャンスとなる。そろそろ日本企業の出番だろう。競争は激しいが…。

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