20年ほど前、ある学者が言っていた。「アメリカではガソリンは水より安い。消費量も多い。これに税金を課せば、巨額な税収入となる。‘財政赤字’は簡単に解決可能だ」。如何にも‘世界’を知らない‘学者的発想’‘絵に描いた餅’である。ガソリンなどの日常必需品に課税し、税金を徴収する事が如何に難しいか…。アメリカのガソリン価格、ロシアの都市ガス価格や公共料金…、各国各様の問題を抱えている。
アメリカでは「ガソリン価格の高騰」が、国民の不満の一因となっている。地域によって価格に差異はあるが、数年前は1ガロン2.5ドル位であったガソリン、最近は1ガロン3.5ドル位、これが5月頃には4~5ドルになるかもしれないと不安がられている。そうなったら大きな社会問題となり、オバマ政権は苦境に立たされるだろう。
1ガロン3.5ドル? 日本人にはピンと来ない。アメリカでは1ガロン=3.785リットル、1ドル=77.5円換算では、1リットル71.66円…。 1ガロン5ドルでは、102.38円、それでも日本より遥かに安い(オクタン価は多少低いらしいが…)。ガソリン価格の安さがアメリカで「多燃費型大型車」が定着した背景だろう。これからは、考え方を改めないと個人出費が増える事になる。しかし…、何故アメリカはアメリカ独自の単位を固執しているのだろうか?
アメリカを除く世界では、「メートル法」で統一されている。メートル法で統一されていない国はアメリカとリベリアとミャンマーだけと言う情報もあるが、定かではない。
「メートル法」、1840年からフランスが採用した。「メートル法」以外の単位の使用を禁止する法律を制定し強制的に変更した。フランスは「単位統一」の重要性を理解していたようだ。世界は徐々に「メートル法」を採用、日本は1951年に「メートル法」を施行した。1メートル=北極点から赤道までの子午線弧長の1,000万分の一」と定義された。それは兎も角、アメリカだけは無関心であったようだ。既存する慣れた単位を切り替えるのが面倒だったのだろう。
昔、アメリカ人は算数に弱いと良く聞かされた。「足し算」や「引き算」に弱い者が多く、単位を変えたら社会が混乱するとでも思ったのだろうか…。単位を変えるのは、大袈裟に言えば「言語」や「文化」を変えるに等しい。アメリカは、今でもヤード・ポンド法の国である。
マイル、ヤード、フィート、ポンド、オンス、バーレル、ガロン、華氏、エーカー…、ビジネスで慣れてしまえば何て事はないが、いちいち換算するのが厄介である。何故、頑なに守っているのだろうか?
「単位」は「文化・慣習」に深く結びついており、簡単に変更できないのは判るが、アメリカは単位を変更するチャンスを失ってしまった。将来的にはかなりのマイナスになるだろう。メートル換算と言う余計な手間暇がかかる。世界共通単位ではないからだ。
ガソリン価格、高騰する可能性が高い。視点を変えれば、「省エネ型小型車」への「買い替え」を促進する絶好の機会でもある。ガソリン税率を上げ税収増を国家財政の立て直しに当てる一方、「省エネ小型車への切り替え助成金」を付与すれば、販売台数も増える。CO2発生量も減少する。一挙両得だろう。
そう簡単でないことは判るが…。大統領選挙の年、ガソリン価格高騰にどのように対処するのか見ものである。


by iza-bear
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