現在の日本の農業就労者、正確な数字は判らないが、半数近くが70歳以上だろう。3年前、農業就労者298万人の平均年齢は65歳、約140万人が70歳以上であった。TPP交渉参加問題(反対)で色々な事を言っている政治家がいるが、この実態を判っているのだろうか? 農業云々以前に農業就労者の高齢者問題がある。
農協の甘言に乗り、年に数回使うだけの高価な農機具を購入し、車を数台保有し、ローンを抱えている者も多いだろう。農協がTPPに反対する背景に、農民を対象にした美味しいビジネスがある。政府の補助金を享受しているのも農協だろう。‘農業’より‘農協’の生存がかかっている。
男性の平均寿命は約80歳、農業就業者男性の寿命は判らないが、平均値から推測すれば、10年以内には大半が他界する。女性も15年以内に大半が他界する。他界する前に、体力的限界に達する人も出て来るだろう。後継者もいない。現状、後継は経済的に無理であるのは明白である。
‘後継’は趣味の世界、少数が後継してマスコミに登場するかもしれないが、それは‘珍事’に過ぎない。‘珍事’だから話題になる。日本の農業の半分=高齢者農業はどうなるのだろうか?
政治家は‘日本の農業問題’を抽象的に取り上げているが、「農村の高齢者」の方が直近の具体的且つ大きな問題だろう。「農村の高齢者保護」には巨額なコストがかかる。過疎地に分散しているからだ。
「戦後農政の過ちの蓄積」は別にして、これからの日本農業は農業問題以前に高齢者問題に直面する。TPPどころではない。
TPP交渉参加反対者、色々難しい事を言うのは良いが、この現実を判っているのだろうか? 日本の農業をどうするつもりなのだろうか? 10年後、保護しようにも農民がいなくなる。
ギリシャの財政破綻、その一因に保護を乱発した農政の失敗もある。
TPPを契機に日本農業を大改革する絶好のチャンスと思うのだが…。


by はぐれ雲
「怒りのアフガン」…米軍コー…