新疆ウイグル自治区は1月初旬から記録的な豪雪・寒波に見舞われ、数百万人の被災者が出ており、数百万頭の家畜が死亡、若しくは瀕死の状態に置かれている。1月23日、温家宝が現地視察し、大規模の支援を約した。あれから2週間以上経つが、新疆ウイグル関連のニュースは皆無である。
http://dankaisedai.iza.ne.jp/blog/day/20100129/
ウイグル関連の最近のニュースは、「中央政府は新疆ウイグル地区に‘治安維持専門の特別警官5,000人’を追加派遣する事を決定」と言うのと、ウイグル市長が施政演説で「分離独立勢力の封じ込めを強化する」と力説した2件だけである。‘被害状況’及び‘被害救済’に関するニュースは一切無い。情報を遮断しているのだろうか? 今は春節の時期、皆、新疆ウイグル自治区の事など余り関心が無いだろう。其れならば、当分は伏せて置いた方が‘都合良い’と中央政府は考えているのかも知れない。
一体、新疆ウイグル自治区で何が起こっているのか? 救済が順調に行っているのか? 1月23日以降もかなりの雪が降っている。数メートル積もった雪、最高気温摂氏マイナス15度以下の寒波と強風、ここ数日は小康状態らしいが、救済が順調に行っているとは思えない。広範囲の被災地、救済もままなるまい。救済が順調に行けば中央政府は大宣伝する筈である。宣伝されていないと言うことは、人も家畜も救済されていないと言う事だろう。全くの憶測だが…。
牧草地帯に住む遊牧民の殆どは‘ウイグル族’若しくは‘非漢族’だろう。中国独立後に入植した漢族は、大規模開拓農地、石油・天然ガス、各種製造業、都市のサービス業を掌握しており、牧草地帯には殆どいないだろう。中国政府は、都市部は勿論、牧草地帯のウイグル族にも監視の目を光らせているだろう。「東トルキスタン独立運動」の根を根絶しないと落ち着けない、と言うのが中央政府の本音だろう。一種の‘非漢族ジェノサイド’‘抵抗者絶滅’を狙っているようだ。昔モンゴル帝国が採った戦法である。
新疆ウイグル自治区とチベットは‘中国の火薬庫’、新疆ウイグル自治区とチベットと大きく異なる点は‘宗教’と‘地理的な重要性’と‘天然資源’にある。
チベット仏教とイスラム教徒、抗議の方法が異なる。イスラム教の多い新疆ウイグル地区ではテロを警戒しなければならない。
新疆ウイグル自治区は、中国最大の自治区であり、中国全土の6分の1の面積を占める。国境を接する国は、モンゴル、ロシア、カザフスタン、キルギス、アフガニスタン、パキスタン、インドの8カ国、政治的にも経済的にも軍事的にも交通の面でも重要な位置にある。
更に、新疆ウイグル自治区は原油、天然ガスの他に‘レアアース’の埋蔵も期待されている。天然資源の宝庫である。混乱は絶対に事前防止しなければならない。
記録的な豪雪と大寒波、救済しなければウイグル族や非漢族は大被害を受ける。人命が救われても経済的打撃は大きい。家畜の被害も大きいだろう。自然状態に置くか、支援して懐柔するか、全て中央政府が鍵を握っている。ニュースが無いと言うことは、自然状態に置き、余り‘本気で救済しない’方向に動いている様な気がする。
1月23日の温家宝首相の現地訪問は漢族に対するジェスチャーと、「豪雪を利した分離独立勢力掃討策の打ち合わせ」だったのではないだろうか。豪雪では過激派も身動き取れない。考え過ぎだろうか? 訪問後の2週間のニュースを見る限り、そう疑いたくなる。


by Tom
ガソリン1ガロン3.5ドル…高い…